vol.8 最後に立ちはばかる、ボキャブラリーの壁
英語の学習範囲は幅広い。
基礎となるもの(単語力・文法・語法・発音)、それらが混ざったもの(リスニングスキル・ライティングスキル・スピーチ力)などありますが、一番最後まで立ちはばかるのがボキャブラリーの壁だと思います。
それは例えば、映画とかを字幕なしで聴けるレベルの英語力を目指した時に、英単語は15,000とか、20,000という数が求められてきます。1日に20単語覚えられたとしても、500日かかる。実際はそんなペースで覚えられないので、5年とか10年かけて自分のボキャブラリーストックを増やしていくものだと考えるべきです。
一方で、文法はすこし難しいものもあるけれど、日本の高校で教わる文法まで理解していれば、映画もかなりの部分の英語は理解できる。そして高校程度の文法であれば、2ヶ月もあれば学習できてしまえるものです。(とくに、話し言葉で出てくる文法は簡単です。)
その他、リスニングやスピーキングのコツを掴むのも、発音を改善するのにも、大抵2ヶ月程度でやれます。
単語とボキャブラリーだけが圧倒的に長い期間を必要とし、それ以外のものは1〜2ヶ月程度の時間で習得できる。これが英語学習の実際でしょう。
そして、かかる時間が圧倒的に違うのならば、取り組み方も変えるべきだと思います。
単語は時間がかかるものとして、はじめに自分の単語帳をつくり、それを育てていくというやり方がいい。単語帳は紙ではなく、Web上でつくる。そうすると、数ヶ月して膨大な量になった単語を、後から検索することができます。
一方で文法などその他は、がっとやる。
勢いをつけて1ヶ月くらいで全体像を把握してしまうのがおすすめです。
時制、関係代名詞の使い方などは、中学でも習っているため復習をしているような感覚もあります。前置詞が何で、副詞が何という言葉のカテゴリーが分かってくると、新しい単語をカテゴリーで捉えて自然と並べられるようになります。この辺りで、文法を意識しながら英文を作るようになってきます。
文法もある程度できるようになった。発音も、リスニングもできてきた。さあ英語で会話をしようと思ったときに、「この単語なんて言うんだっけ?」ということに気づきます。
そう、最後まで立ちはばかるのは、ボキャブラリーです。