英語コーチのウラバナシ

波線
竹内智則

書いた人・竹内 智則

プロフィール

1991年静岡県生まれ。
徳島県海陽町でアメリカ人の友人ができたことをきっかけに、国際交流の事業を行うようになる。 現在は東京都豊島区にて、外国人と日本人が一緒に暮らすシェアハウスを経営。 シェアハウスを中心にした観光ツアーを企画し、日本料理を一緒につくる。 自身の経験と英語の技術を体系化した英語コーチングを主催する。
波線

vol.13 英語を書く、二つのヒント

英語を書いていると、特に始めたころはその文章が正しいか正しくないかが気になります。

例えば、
Yesterday, I bought one of the DVDs which I have wanted.
(昨日、ずっと欲しかったDVDを買った)

という文章があったときに、
・DVD には s をつけるべきかどうか
・I have wanted と現在完了を使うべきか、I wanted と普通の過去形を使うべきか
・Yesterday は文頭で良いのか、文末につけた方がいいのか

など、「自分の文章であっているのだろうか」と不安になる要素は意外と多い。知っている選択肢がいくつかあって、その中でどれを選んだらいいか分からなくなるわけです。正解が書かれているリーディングと違って、自分で文章を作るスピーキング、ライティングの難しさは、このあたりにあると思います。

この壁を乗り越えるためのヒントがふたつあります。

まずは「どちらも正解だ」ということ。
上の例で言えば、I have wanted でも I wanted でも、十分意味は伝わります。
yesterdayも文頭に入れようと文末に置こうと、文法的に間違っていないわけです。
このように正解はひとつじゃなかったり、どちらでも良いパターンは非常に多い。けれど私たちは必要以上にそれが正しいのかどうかを気にします。
表現なのだから、いろんな表現方法があっていいのだということ。正解、不正解と2つに分けて考える前に、まずはこのことを思い返して欲しいです。

その上で「文法や単語を変えるとニュアンスが変わる」ことを知っておくと、なぜ自分はその表現をしたのか、自信を持つことができます。
例えば 上の文章で、I have wanted (現在完了形)を使っていたのは「ずっと欲しかった」の「ずっと」を強調したかったからです。現在完了形には「ずっと」というニュアンスがあります。普通に 過去形の wanted にしてしまうとただ「欲しかった」になります。

この違いを知っていると、「ずっと」と言いたいのだから have wanted にしよう、という選択ができるようになる。文法を学ぶというのは、それぞれの文法が持っているニュアンスを学ぶということです。どれが正解でどれが不正解という考え方をしていると、自分で文法を選択する力が身につきません。

あなたの行なっているコーチング、正解・不正解だけで、英語を教えようとしていませんか?
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