vol.3 英語教材レビュー:Grammar in Use マーフィーのケンブリッジ英文法
「Grammar in Use」は、英文法書の中でもベストセラーに入る一冊。
一つ一つの単語やフレーズの使い方は深く掘り下げられており、例文もネイティヴが使う表現ばかり盛り込まれている、とてもいい本だなと思う反面、使い方に注意が必要なので、ここでまとめたいと思います。
Grammar in Use では、品詞や文法のことはほとんど説明されていません。
だから、文法書だと思って読んでも、文法のことは分からないと思います。
Grammar in Use に書かれているのは、各単語やフレーズごとの使い方です。
「would」の使い方 、「used to」の使い方というふうに、単語やフレーズがページごとにまとめられています。
読んでいくと、各単語について詳しく分かるようになる。これがこの本の特徴です。
例えば、「could」のページでは、
・could はcanの過去形としても使えます。
例…
・couldは「…だろう」のように現実性が乏しい動作を表します。
例…
・couldは「…だろう,…かもしれない」のように,現在や未来において起こりうる出来事を表します。
例…
(以下略)
のように書かれています。
could という言葉の使い方を、辞書のように引いて内容を理解するのであれば、悪くないですが、例えば仮定法という文法を学びたいときは、仮定法の全体像が全く見えません。
could だけでなく、would や if が別々のページに書かれているので、一つ一つを追いかけなければならないし、そもそもこの本には、could, would, if などの言葉が仮定法で使われる、という事が書かれていません。
英語の文法は、全体像を理解してから細部を詰めていくというやり方が、わかりやすくて早いと思います。そういう場合には、全体像がきちんと理解できる本を用意して、『Grammar in Use』は、サブの文法書として利用するのをおすすめします。