2017-12-03
前回は、シェアハウスをつくるのに必要なことの話を書きました。
実際は、はじめシェアハウスに何が必要なのかということさえ分かっていなくて、すでに事業をやっている方々に話を聞かせてもらって進めてきたというのが本当のところ。
聞かせてもらった話は、ほんとうためになることばかり。
せっかくなので、ここで紹介したいと思います。
まずは、僕が徳島にいた頃から、地方創生のことでお世話になっているエリア・イノベーション・アライアンスの木下斉さん。
実は「シェアハウスを始めたら?」と言ってくれたのも、木下さんなのでした。
エリア・イノベーション・アライアンス
木下さんから学んだことはたくさんあるけれど、一番は、入居者を先に決定する大切さについて。
徳島にいる間、「きれいだけどお客さんのいない建物」をたくさん見て来ました。
元気のない、綺麗な建物
こういうのって大抵、
空き家があるから綺麗にして使おう
↓
どういう風に使うか考える
↓
リフォームして整える
↓
集客する
↓
見込みが外れて、客がこない
こんな感じの順番でものごとが動いています。
それで地方には使われない、けど綺麗な建物が増えてしまっている。
けど、これって東京でも同じこと。
もし先にシェアハウスをつくって、そこに住みたい人がいなかったらどうするのでしょう?
やっぱり「店じまい」するしかないのだと思います。
だから僕たちは、
先に集客するところから始めて、
↓
要望に見合った家を探して、
↓
住み始める。
こんな順番で行動したのでした。
もう一人は、『シェアハウスひだまり。』を経営されている中原琢さん。
中原さんにはシェアハウス運用の具体的な話を伺っています。
シェアハウス物件の探し方。入居者との契約の内容。売上と経費の数字感などなど。
お忙しい中、ぶしつけにも渋谷のスターバックスに呼び出して、踏み込んだことをあれやこれやと聞かせてもらったのでした。
シェアハウスひだまり。
そしてもうひとつ、心に留めたのは「愛のないシェアハウス」の話。
シェアハウスがブームになった時期が一時期あって、「国際交流シェアハウス」「女性限定シェアハウス」みたいなのがたくさん建てられました。
けれど、ハウスは建てればいいって訳じゃない。
立地に魅力があるか、中身に魅力があるか。
ブームで建てられたハウスは、そのどちらもおざなりにされることが多かった。
共用部分を作って、キッチンとランドリーを置いて、それでシェアハウスと呼んでしまうわけです。
リビングのような共用でくつろげるスペースはなくて、住民同士を交流させる取り組みもない。
通称「愛のないシェアハウス」は住民も集まらず、中古物件市場に流れています。
シェアハウス可能物件を探していると、「愛のないシェアハウス」がときどき現れる。
最近は一般の方の家に泊まる「民泊」も注目されていますね。
ただホテルに泊まるだけでは体験できない、その場所の暮らしぶりがわかる民泊は、僕も好きなサービスです。
ただ、こんな記事もあって、
日経新聞|住友林業が民泊に参入 中古マンションなど改装
住友林業が、中古のマンションを一戸建ての内装を意識したものに改装している、とのこと。
人との温かみとかよりも、効率を優先したものに感じて、
これって投資のための「温かみのない民泊」になるだけの気がしています。