今回は「英語のシャドーイングをやってみたけれど、上達が実感できない」と感じている方に向けた記事です。
弊社の英語コーチングでもシャドーイング学習を取り入れていますが、全ての受講生が、はじめからスムーズにシャドーイングができるわけではありません。
多くの方が「このやり方で合っているかな?」と悩み、最終的にはそれを乗り越えて、リスニング力を身につけます。
今回は、シャドーイング学習者が抱えやすい疑問と、その対処法をまとめました。シャドーイング学習で悩んでいる方の、ヒントになれば幸いです。
・シャドーイングのスピードについていけない!
・英語を聞きながら、自分も発音するなんて無理!
「シャドーイングのスピードについていけない」とき、多くは、取り組んでいる教材のスピードが早すぎることが原因です。
これまでシャドーイングをやったことがない方は、「シャドーイング」という学習法に慣れるための期間も必要です。(1 ~ 2週間ほど)
まずは、「こんなにゆっくりでいいの?」と感じるような教材からはじめて、段階的にスピードを上げていきましょう。
シャドーイングのサンプル問題を用意しました。
「自分がギリギリできるかな」というレベルを探してみてください。それが、あなたの適正スピードです。
「口がうまく回らなくて、英語に遅れてしまう」ときは、ピリオドの度に再生をストップすることをおすすめします。
シャドーイングが遅れたときに、全部やめにしてしまうと成長はありませんが、止めながらでも学習を続けることで、徐々に英語のスピードに対応できるようになっていきます。
「英語が長すぎて、最後までついていけない」ときは、文を区切りながら聞きましょう。
1文が長いときには、「前置詞」を目安にして文を区切ります。
部分ごとにシャドーイングをして、できるようになったら、また全文でシャドーイングしてみましょう。
I stayed at a small house with my aunt and uncle during the summer vacation.
(夏休みの間は、叔父と叔母の小さな家で過ごしました)
↓
I stayed at a small house / with my aunt and uncle / during the summer vacation.
・きちんと聞き取れていない気がする。
・自分が正しく発音できているか自信がない。
特に、T, D, TH の音は、書いてあっても発音しないことがあります。
そもそも発音していないため、聞き取ろうと思っても聞き取れるはずがありません。
with, at などの「前置詞」は、前後の単語とつながって発音されます。
非常に短い音になるため、慣れておかないと聞こえないことが多いでしょう。
「シャドーイング中に正しく発音できているか自信が持てない」ときは、他の人にシャドーイングを見てもらいましょう。
自分の発音は録音をしても間違いに気づけないことが多いため、人に見てもらった方が的確なアドバイスがもらえます。
ただし、シャドーイングは正しい発音で行うことよりも、英語を聞き取れていることの方がはるかに重要です。
英語が聞き取れているのであれば、自分の発音が違っていても無視してしまって良いでしょう。
・シャドーイングを継続しているけれど、効果が感じられない。
・シャドーイングをしても意味がないと感じてしまう。
シャドーイングを続けているのに、リスニング力が上がらない・意味がないと感じている場合は、やり方自体が間違っている可能性があります。
以下の項目をチェックしてみましょう。
テキストを覚えてシャドーイングをしても、それは覚えた英語を発音しているだけなので、リスニング力は上がりません。
少ない回数でシャドーイングを完了するよう、心がけましょう。
以下のような練習法も「覚えてシャドーイング」に当てはまります。
・テキストを何度も読んでいる。
・一週間経つと、一度できた文章もシャドーイングできなくなる。
・同じテキストで30分以上(もしくは10周以上)シャドーイングしている。
英語がきちんと聞こえていないことが考えられます。
弊社からリリースしている教材で恐縮ですが、ぼくらの英語リスニングでは、シャドーイングに必須の音声変化が全て学べるようになっています。こちらを学んでからシャドーイング学習を行うのもおすすめです。
1つの文章を、最初から最後まで、一度もストップせずにシャドーイングすると、「聞こえない単語を見逃してしまう」ことがあります。
シャドーイング学習では、「自分の聞こえない(言えない)単語を見つけて、その単語を確認する」ことが非常に重要です。
「あっ聞こえない」と感じたら再生を止めて、どの単語が聞こえなかったのかを確認すると、聞こえる単語が増えていく(成長できる)でしょう。
早くてシャドーイングできないときに、「口を動かす練習」をすると逆効果なことがあります。
早い英語ほど発音が変化しているため(音が消える・前後の音と繋がる)、その変化を聞き逃してしまっている可能性が高いからです。
自分の口は動かさず、「発音がどう変化しているのか」をじっくり聞いてみると改善されるでしょう。
以下のパターンは注意が必要です。
・同じフレーズを、何度も繰り返し唱えている。
・テキストを目で追いかけながらシャドーイングしている。
ここまで、シャドーイングが上手くできないときの対処法を見てきました。
ネット上の記事を見ていると、「シャドーイングが上手にできること」がゴールになっているような記事をしばしば見かけます。
しかし、本当の目的は「シャドーイングを通じて、英語が聞こえるようになること」のはずです。
シャドーイングが美しくできなくても、リスニング力が上がっていることのほうが重要です。
本当のゴールを見失わないように学習に取り組みましょう。
・はじめはゆっくりで、徐々に教材のスピードを上げていく
・長い英語は区切りながら聞き取る
・「発音の変化」を聞き逃さない
また、弊社のコーチングでも使用している教材ぼくらの英語リスニングでは、シャドーイングに必要な「英語の音声変化」が全て学べるようになっています。聞こえない英語が多い方は、ぜひ試してみてください。
シャドーイングを何度やっても上手くできない方は、英語コーチングの受講も検討してみてください。
シャドーイングや発音の改善点を的確に指導し、英語が聞こえるようになるまでサポートしてもらえます。