英語では、書かれているスペル通りに単語を発音しないことや、単語同士が繋がって別の音に聞こえるなど、音声の変化が頻繁に起こります。
これを英語の「リエゾン」もしくは「リンキング」と呼びます。
リエゾンを知っていると、リスニング時に正しく英語を聞き取ることに役立ちます。
もっと言えば、リエゾンを知らないまま、英語を正確に聞き取ることは不可能でしょう。
今回は、英語のリエゾンの代表的な5つのパターンと、リエゾンの勉強法について解説します。
リスニング力を向上させたい方、ぜひ参考にしてください。
英語のリエゾンとは、単語同士の音が繋がって、別の音に聞こえることを指します。
「リエゾン」という言葉はもともとフランス語で、「連結」を意味します。英語では linking(リンキング)と呼ばれています。
同じ意味で使われるため、どちらの呼び方でも問題ないでしょう。
例えば、let it go は「れっといっとごー」ではなく、「れりっごー」と発音されます。
この後詳しく解説しますが、主に T の音が変化をして、このような発音になっています。
ネイティブスピーカーは、他にも様々な変化をさせながら、英語を発音しています。
次の章で、代表的な音声変化を見ていきましょう。
ここからは、リエゾンの代表的な5つの音声変化を解説します。
単語同士の音が繋がるパターンを「連結 (Linking)」と呼びます。
子音で終わる単語は、次の単語が母音始まりのときに繋がって発音されることがあります。
あるべき音が発音されない変化を「脱落 (Reduction)」と呼びます。
単語が T や D、P、K などの破裂音で終わっている場合、その音は発音されないことがあります。
last train, with them など、同じ音が連続するときに、前の音は発音しないことがあります。
単語やフレーズにもよりますが、単語中央にある T や D も発音されないことがあります。
隣り合う音同士が影響して音が変化することを「同化 (Assimilation)」と呼びます。
want you「うぉんちゅ」、meet you「みーちゅ」 のように、前の単語が後ろの Y の音(特にyou)とくっついて、別の音に聞こえることがあります。
T と D の音「ら行」のように聞こえることを「はじき音 (Flapping)」と呼びます。
T と D は、後ろに母音が続くとき、「らりるれろ」の音に変化します。
単語が弱く、短く発音されることを「短縮 (Contraction)」と呼びます。
I'm →「あむ」、I'll → 「あぉ」、There's → 「であず」など、特に主語に関わる単語は、思っているよりもさらに弱く短く発音されることがあります。
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関連記事:シャドーイングの効果的なやり方・初心者でもできるコツを徹底解説!
ここまで、代表的なリエゾン(リンキング)を紹介してきました。
いかがだったでしょうか?
英語のリエゾンは、使う単語次第で音も変化するため、ここでは紹介しきれなかった様々なパターンがあります。
そのため、英語を聞き取れるようにするには、リエゾンを理解することに加えて、様々なパターンを実際に聞いて経験することが重要になります。
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