英単語の学習で効果が出ない人の共通点をまとめました。絶対にやってはいけないやり方のチェックリスト、あなたはいくつ当てはまるでしょうか?
一見効率が良いように見えて、記憶に定着しにくいのが、英語と日本語のペアだけを覚える方法です。
学び方としては、「incident → 事件 → incident → 事件」と交互に口に出すことで、「この英語はこういう意味」ということを体に記憶させていきます。
この学び方で有名なのが、アルクが出版している「キクタンシリーズ」です。
付属のCDには、「fine - 元気な」「narrow - 狭い」などの意味のペアが、音楽に乗って収録されており、聞き流しで単語が覚えられるという謳い文句で大ヒットした書籍です。
実際にやってみると気づきますが、はじめの10単語、20単語はリズムよく覚えられるものの、数が増えてくると記憶が混乱しはじめます。
特に、意味が似ている単語が厄介で、日本語と英語のペアしか覚えないため、どういう違いがあるのかが分からないまま暗記して、実践の会話では使えないということに陥ります。
効率を優先しすぎて、英語と日本語のペアのみを暗記していることが問題です。
「どういうときに使う単語なのか」という知識も一緒にインプットすることができれば、会話の中でも使え、単語が長い間記憶に定着しやすくなります。
嘘のような本当の話ですが、ダウンロード数の多い単語アプリには、4つの答えから回答するものがいくつもあります。
ダウンロード数 No.1アプリの解答画面
4つの選択肢をしっかり読めば、消去法で答えが分かる問題すらあります。こういったアプリで単語を覚えたつもりになるのはやめましょう。
4択問題で身につくのは単語力ではなく、それらしい答えを選ぶ力です。
なかなか覚えられない単語を、暗記カードを作って覚えることはいいことです。 ただ、きれいで見やすい暗記カードを作ることが目的になって、単語を覚えることが後回しになっている人は、注意してください。
悪い単語カードの例
単語カードは、その単語を覚えたあとは必要なくなります。
作るカードは本当に覚えられない単語のみにして、読んでも分からない発音記号を書くのはやめましょう。
暗記カードの代わりに付箋に書いて、普段から目のつく場所に貼っておくことは効果があります。
「冷蔵庫には料理に関係する英単語」「仕事机には、ビジネスに関係する英単語」などカテゴリを決め、覚えたものからバンバン剥がしていくと、日頃単語に触れる機会を増やすことができます。
すでに覚えている単語をもう一度学習することは、できる限り減らしたいものです。
当たり前のことのようですが、「覚えているかどうか心配だから」と言って、単語帳の1章に何度も戻って繰り返す人が一定数いることも事実です。
このやり方は、1章の単語は記憶に残りやすいですが、5章あたりの内容はどうでしょうか?
覚えているかの確認は、200 ~ 300単語ほど進めてから行うことがよいとされています。必要以上に前のページに戻って、すでに知っている単語を何度も繰り返すことは避けましょう。
また、時々「中学英単語の総復習」などと銘打って、誰でも知っているような単語を載せた教材も販売されています。「1500単語収録!」など、大きな数字が書かれた教材は魅力的に見えるかもしれませんが、不要な単語が多く含まれていることもあります。購入する前に内容を確認しましょう。
厳選した単語のみを載せた単語帳のほうが例文も充実していて、効率よく覚えられることも多いです。
某アプリの単語帳 初級編
それでは、単語を効率よく覚えられる人の共通点は、どんなものがあるでしょうか?
苦手な単語だけに絞って復習することは、限られた学習時間を有効に使うことに繋がります。
単語帳にチェックを書き込んだり、苦手な単語を記憶できるアプリなどを使って、効果的に学習しましょう。
そういう意味でも、CDをかけるだけの聞き流し系教材はすべての単語を何度も復習することになるため、結果的に見れば効率が悪いものと言えます。
例文や解説文を活用して、「どういうときに使う単語なのか」をイメージしながら覚えることが、実際の会話でその単語を使いやすくなったり、長く記憶に留めておくことに役立ちます。
例文がただ載っているだけの教材はNG。日常的な会話のシーンが書かれた、イメージしやすい例文の教材を選びましょう。
Kelly didn’t respond to any of her emails.
(ケリーはどのメールにも返事をしなかった)
Nerves respond to a stimulus.
(神経は刺激に反応する)
当たり前のことですが、単語を効率よく覚えているほとんどの人が、実際の発音を声に出して学習しています。
単語アプリには発音をすぐに確認できるものも多いため、アプリを活用するのも良いでしょう。
以下の項目は、単語を覚えられている人たちが、やったりやっていなかったりしていることです。つまり、結果にはそれほど影響がない項目と言えます。
例えるなら、ランニングをするのにナイキのシューズがいいか、アシックスがいいか悩むのと同じです。どうしようか悩んで時間を使うことのほうがもったいないので、自分の好みで決めましょう。
朝の勉強は気持ちよいものですが、夜の勉強でも効果を出している人はたくさんいます。
2, 3日やれなくても、時間の取れるときに多めにやれば、十分効果が見込めます。
ノルマを決めることは自体はいいことですが、学習方法がよければノルマは達成でき、学習方法が悪いと結果が出ずにノルマを破ることに繋がります。
結果的に、1日の単語数うんぬんを決めるよりも、よい学習方法を身につけるほうが大事ということです。
以上、英単語がなかなか覚えられない人の共通点をまとめました。
もし、単語を学習していて「なかなか覚えられない」と感じている方がいれば、自分のやり方がこれらの方法に当てはまっていないかチェックしてみてください。