英語コーチが語る、英語独学のススメ

Nさんは、本屋の英語コーナーにやってきました。

街で外国人に道を聞かれたのをきっかけに、しばらくやっていなかった英語の勉強を再開しようと決めたのです。

久しぶりに訪れた英語の教材コーナーは、思っていたよりも広くて、隅から隅まで見て回ることはできませんでした。
一人で選ぶには多すぎるほど、英語の教材は出回っています。

Nさんはひとまず、目立つ位置に平積みされた単語帳と英文法の教材を1冊ずつ買って家に帰ったのでした。

Nさんから私たちに連絡があったのは、それから1週間が経った頃。

「買った本は半分くらい読み進めてみたものの、英語が上達している気がしない」というNさん。「英語の勉強方法はこれで合っているのだろうか」と、尋ねてきてくれたのです。

そこで英語の独学の仕方について、私たちがNさんと話したことをコラムにまとめました。
「英語独学のススメ」 – もし、あなたがNさんのような経験をしたことがあったら、このコラムが役に立つかもしれません。
波線
竹内智則

書いた人・竹内 智則

プロフィール

1991年静岡県生まれ。
徳島県海陽町でアメリカ人の友人ができたことをきっかけに、国際交流の事業を行うようになる。 現在は東京都豊島区にて、外国人と日本人が一緒に暮らすシェアハウスを経営。 シェアハウスを中心にした観光ツアーを企画し、日本料理を一緒につくる。 自身の経験と英語の技術を体系化した英語コーチングを主催する。
波線

2018-12-06

独学が失敗する2つの代表パターン

英語の独学をするときに、よく取り上げられるのが「モチベーションの維持」です。
「金の切れ目が縁の切れ目」ではないけれど、一人で続ける独学は、モチベーションが切れたときが勉強の終わりどき。

モチベーションの保ち方は人それぞれだと思いますが、モチベーションの落とし方は、ある程度パターンがあるのではないか。色んな方の英語指導をしていて感じます。
英語学習者はどういうときに、モチベーションを落とし、学習をやめてしまうのでしょうか。
英語独学にまつわる2つの失敗例を紹介します。

1.学習効果が分かりにくい教材を選んでしまう

英語教材には「勉強している効果が分かりにくいもの」があります。

例えば「単語帳」は、勉強している効果が分かりにくい教材だと思います。

単語帳の効果を計るとしたら、簡単なのは「その単語を覚えているかを確認すること」でしょう。単語帳の巻末についているチェック問題を解いてみたり、TOEICの問題集をやって単語を覚えているかどうかチェックします。

けれど、これだけだと「実際に自分が英語ができるようになった」と実感するのは難しい。
その後に例えば洋書を読んでみると、知らない単語が続々と出てくることに気が付きます。その本をスムーズに読むためには、結局、単語帳で覚えた以外の単語をいくつも勉強し直さなければいけません。

実際には単語力は身に付いているはずです。何も勉強していないよりは、ずっと身に付いている。
けれど、単語帳に学んだ言葉は、それが対応する範囲でしか通用しないわけです。実際の洋書や映画が理解できるようになるには、もっと別の単語を覚えないといけない。それに気がついたとき、私たちは「まだ先は長い。もっとがんばらなくては」と感じるでしょう。

単語帳に代表される、「学習効果が分かりにくい教材」は、こういう側面があります。
つまり、効果はあるのだけど、実践的なこと(会話をしたり、映画を見たり、本を読む)との差があって、勉強の効果が分かりづらいのです。


勉強を続けるためにも、学習効果が分かりやすい教材を選ぶのがいいと思います。
学ぶことが実践と結びついている教材ほど、学習効果を実感しやすくなります。

よく「映画を見て英語を覚えた」という方に出会います。
私も英語映画から、たくさんの言葉を学びました。

映画は、学びと実践が非常に近く、学習効果が分かりやすい勉強方法だと思います。

具体的には、映画を見て、聞こえなかった言葉を字幕を頼りに調べ、もう一度同じシーンをかけます。
初めに聞いたときに意味の分からない映画でも、一度単語を調べてもう一度聞くと、きちんと聞き取れるようになることは多い。
それを続けていると1チャプター、2チャプターと、どんどん英語で理解できるようになってくるでしょう。

単語帳と比べたときに、
同じ単語を覚えていく作業でも、映画には「さっきまで分からなかったのに、聞こえるようになってきたぞ。」という、具体的な実感があります。
やればやるほど、「聞こえる」と思えるようになる。
それは、テストで覚えているかどうかをチェックするよりも、ずっと実践的な成長の実感が感じられる勉強方法だと思います。


効果が分かりにくい教材では、勉強を続けることが難しくなります。

誰でも勉強を始める頃はモチベーションも高いもの。時間が経つごとにモチベーションは下がっていくわけで、それを支えてくれるのは、「自分は成長している」という実感でしかありません。

英語のコーチングで、「モチベーションを保つためにLINEで毎日勉強報告する」という制度を採用しているスクールがあります。
「今日は3時間きちんとやりました」などの報告を、毎日コーチに入れるのですが、そんなものはまやかしです。

現実はシンプル。勉強の効果が感じられればモチベーションは上がるし、感じられなければ下がります。
やっている勉強に効果がないと思ってしまえば、LINEで励ましてくるコーチのことすら、だんだんと信じられなくなってくるでしょう。「あなたの言うことを信じて勉強を3時間やっているのに、全然成長していないじゃないかー!」


独学におすすめの勉強方法は他にも以下のものがあります。

<一人でも十分効果が感じられるもの>
・洋書を読む(読むと同時に単語と文法を習得していける)
・外国人と会話する(「このくらい話せるようになった」という実感が持てる)

<英語コーチと行うと効果を感じやすいもの>
・リスニング(聞こえなかった単語が聞こえるようになり、聞き取れる英語の範囲が広がっていくのを実感できます)
・英語日記(アドバイスを受けながら日記を書くことで、英語で表現できることが広がっていきます)

2.同じ勉強を長く続けてしまう

「英語 独学」で検索すると、様々な英語の勉強方法が見つかります。

英会話を独学でマスターする勉強方法!目的別で身につける最短の方法とは – 独学.fun
独学3年間の努力と道のり。日本で英語が話せるようになった僕の勉強法

そして、私たちはその中から「一番いい勉強方法は何だろう?」と考えます。
自分に合った「一番」が知りたいのです。それが一番効率がいいのだから、それを続けて、どんどん英語力が伸びていくのを期待しているのです。

「これだけやれば大丈夫!たった1つの英語勉強法」
これがフェイスブックの広告が流れてきたら無視するでしょう。けれど、心のどこかでは「自分に合った一番いい勉強方法」を探しています。

けれど、学習をするうえでは一番いい方法なんてものはないと、考えるほうがいいと思います。
それは、そのときどきによって、効果のある学習方法は変わっていくからです。

私たちは、同じ学習方法を続けてしまう傾向があります。
例えば、「既に文法ができている人が、更に文法書を買っている」場面をよく目にします。聞くと、しばらく英語をやっていなくて学び直しに文法書を買うのだそうです。
文法を完璧にしたい気持ちも分かります。けれど、文法がある程度出来ている人が、文法をもう一度学び直すのは、やっぱり時間がもったいないでしょう。他にエネルギーを使った方が、その人の英語力は伸びます。


「サーキットトレーニング」という言葉は、スポーツでよく使われる言葉です。
同じ筋肉だけが強くなるのを避け、まんべんなく強くするために、色んな器具と色んな方法でトレーニングを回しながら行います。

これと同様に、英語も1つの教材・1つの学習方法をずっと続けるのではなく、いくつかの方法を回しながら習得してくのがいいと思います。

具体的には1つの勉強方法は、1ヶ月から2ヶ月くらいを目安に続けるのがいいでしょう。
(教材にもよりますが)しっかりやっていれば2ヶ月で十分。それ以上続けると次のようなデメリットが起こりはじめます。

・その勉強方法に飽きて、モチベーションが下がる。

・2ヶ月の間で多くを学んだため、同じ方法ではそれ以上学べることがなくなる

効果があるうちはいいです。けれど、いい勉強方法も続けているうちにあなたに合わなくなってきます。
あなたが成長していて、同じ方法では負荷が足りなくなってくるのです。
定期的に勉強方法を変えることをおすすめします。

私がコーチングするときは、英語に必要な力をマップに描いて「次はどの力を伸ばそうか」ということを生徒さんと話します。

これまでの勉強で自分が身につけた能力を確認した上で、次に進む方向を決めます。勉強の理由を理解してから望むことで、モチベーションも保てます。

独学をするということは、「自分にぴったりの教材を選び続けること」だと思ったほうがいいかもしれません。はじめは自分に合った勉強方法からスタートしても、教材選びを怠るとだんだん勉強の効果が感じられなくなってきて、モチベーションが下がり、最終的には勉強をストップするでしょう。

他人のことを見れば、非効率な勉強を続けていることが分かっても、自分のこととなると客観視できていない人も多いです。
あなたは同じ勉強を2ヶ月以上続けていませんか?

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